設備導入~ウォータージェット加工機~

ものづくりユニットの工場にウォータージェット加工機が導入されたのでご報告します。

ウォータージェット加工とは水道水の数千倍もの圧力で水を押し出し、ライフル弾並みの速度を持たせた水流をノズルから噴射することで材料を切断する加工方法になります。

  

ウォータージェット加工には大きく2種類あり、超高圧水のみを噴射して加工する場合はアクアジェット加工と呼ばれゴムや木材などの比較的柔らかい材料を綺麗にカットできます。
更にこの超高圧水の水流に研磨剤を混ぜて噴射するアブレイシブジェット加工では金属やガラスなどの硬い材料でも切断できるようになります。

    

ウォータージェット加工の特徴として材料の硬度や特性をほぼ無視できるため、加工可能な材料の種類が非常に多いことが挙げられます。
例えば切削加工で硬度の高い材料を削るのは大変ですが、ウォータージェットは高硬度な研磨剤を使用するので焼き入れ鋼なども難なく切れます。
他にもガラスのような脆性を有する材料はドリルなどで穴を開けようとしても割れてしまいますが、ウォータージェットであれば材料を破壊することなく綺麗に加工できます。
さらによく比較されるレーザ加工と違い加工時に熱を伴わないことから、熱影響による歪を抑えることができる上に発熱すると有毒なガスを発生するような材料でも安全に加工できます。

  

ウォータージェット加工機が加わったことでこれまで扱いの難しかった材料の加工も行えるようになり、加工の選択肢が格段に広がりました。
まだまだ使い始めたばかりの工作機械なので未知の部分も多いですが、工作依頼や研究支援で大いに役立ってくれそうです。